Shigetaka Kurita: Emoji

1998年、日本の通信会社「NTTドコモ」に所属していた若きデザイナー、栗田穣崇によって生み出された絵文字は、オンライン上のボディランゲージとして、ニュアンスを会話に添え、私たちのコミュニケーションを豊かにしています。文字や活版印刷、コンピュータといった人類のコミュニケーションを飛躍的に発展させた発明の歴史の中に、絵文字もその一つとして位置づけられます。

本書は、MoMAの「One on One」シリーズの一冊として、コレクション・スペシャリストのポール・ギャロウェイ（Paul Galloway）が絵文字の発展をたどります。初期の携帯電話に搭載された小さな付属機能から、1990年代に日本の若者文化を席巻したブーム、そして今日では世界的現象・共通言語となった絵文字まで、その軌跡を描き出します。

「One on One」シリーズは、ニューヨーク近代美術館（MoMA）の所蔵作品を一点ずつ深く考察するものです。豊富な図版とエッセイが対象作品を詳細に解き明かし、作家の生涯やキャリア、さらに広範な歴史的文脈の中に位置づけます。本シリーズは、当館所蔵作品の中でも特に愛される芸術作品を探求し解釈するための貴重なガイドです。

ページ: 47
サイズ: 184 × 228 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語
刊行年: 2023
出版: Museum of Modern Art